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継電器試験の周期は何年ごとか 年次点検と3年サイクルの実際

更新 2026年10月26日(公開 2026年9月14日)出典 22件(うち動画 1本)監修:本田電気管理事務所(電気管理技術者)
結論

需要家設備の継電器試験は、1年に1回以上の年次点検[1]に合わせて、または毎年決まった時期に実施している記録が複数あります[2][3]。外部委託の事業場では、停電して行う年次点検を1年に1回以上実施します[1]。信頼性の高い設備で無停電の年次点検を毎年行う事業場は、停電する年次点検を3年に1回以上へ延ばせます[1]。電力設備には単体試験と総合動作試験を3年ごとに交互に回す例もあり[4]、現場や設備によって判断が分かれます。

継電器試験の周期の決まり 年次点検は1年に1回以上、停電点検は条件付きで3年に1回

保安管理業務を外部に委託する事業場では、設備を停電させて行う年次点検を1年に1回以上実施します[1]。需要家設備の継電器試験は、年次点検の作業に組み込まれている記録が多く見られます[2][5]。例外もあります。設備の信頼性が高く、無停電の年次点検を1年に1回以上行う事業場が対象です[1]。対象の事業場は、停電する年次点検を3年に1回以上へ延ばせます[1]。

無停電の年次点検は、内規が定める点検と同等と認められる内容であることが前提です[1]。「信頼性が高い機器」と認められるには、3つの条件をすべて満たす必要があります[1]。1つ目は告示が定める設備条件で、柱上に高圧変圧器がないことなど4項目です[1]。4項目には、キュービクル外の高圧負荷開閉器に可燃性の絶縁油を使っていないことが入ります[1]。

責任分界点の付近に、地絡保護継電器付きの高圧交流負荷開閉器か地絡遮断器があることも項目の一つです[1]。責任分界点から主遮断装置までの間は、告示が挙げる用途以外の変成器がないことが求められます[1]。2つ目の条件には、高圧架空引込線で受電する設備の引込口付近に避雷器があることが含まれます[1]。

3つ目は、受託者が自ら定めた維持基準に事業場が適合していることです[1]。維持基準は、停電年次点検の試験結果や経年の評価、月次点検での確認方法を踏まえて作ります[1]。高温多湿や塩害で保安機能に支障が出る環境でないこと、機器がリコールや注意喚起の対象でないことも条件です[1]。機器が製造者の推奨する更新時期内にあるか、3年後までの余寿命を適正に評価していることも求められます[1]。

使用年数が進んで機器が条件から外れた場合は、保安規程を変更し、停電する年次点検を毎年行う形へ戻します[1]。運用は地域で違うという声もあり、関東ではマニュアルの提出が要るが他地域では不要という話が紹介されています[1]。地域によっては電気保安法人にしか認められない場合がある、という話も同じ資料にあります[1]。今回参照した記録には、無停電の年に継電器試験をどこまで行ったかを示す実例がありません。適用の可否と無停電の年の点検内容は、内規の原文と事業場の保安規程で確認してください。

実際の周期は1年か3年か 現場の記録から

年次点検に合わせて、または毎年決まった時期に実施している記録が複数あります。ある技術者は毎年GWに受電盤と饋電盤の過電流継電器、地絡方向継電器、不足電圧継電器の試験を請け負っています[3]。別の記録では、規模の大きい受電設備の応援に9名で入り、担当した富士電機のAUTO-Vを前年と同じ受け持ちで、1年前の記憶をたどりながら試験しています[2]。同じ設備を1年ぶりに触るという書き方から、年1回で回っている現場の様子がうかがえます[2][3]。なお、独立後に年次点検を20回程度こなすうちにひととおりできるようになった、という記録もありますが[6]、20回という数は複数の現場を回った件数であり、周期そのものを示すものではありません。

一方、電力会社側の保護継電器では、単体試験の3年後に総合動作試験、その3年後にまた単体試験、という交互のサイクルで回していたという記録があります[4]。つまり同じ「継電器試験」でも、需要家設備の年次点検と系統側の設備とでは周期の組み立て方そのものが違うということです。

VCBの投入不良で当日慌てたくないという理由から、動作不具合が出ていなくても3年に一度は注油してから遮断器連動でOCR試験を行うと決めている記録です[7]。別の記録では、3年前に注油した1992年製の富士電機製VCBを、今回の年次点検で再注油しています[8]。周期は継電器単体だけでなく、遮断器の可動部の手入れと組み合わせて決められている場合があり、ここは現場や設備によって判断が分かれるところです。

周期の中で何をどこまで試験するか

試験項目は設備容量でおおむね決まります。小規模な事業場ではDGR試験が主で、少し大きくなるとOCR試験が加わる、という整理をしている記録があります[6]。同じ記録では、42kVAの事業場に戸上製のSOG制御装置、750kVAの事業場に三菱製の過電流継電器、高圧キャビネットにUGSがない場合はキュービクル側のDGR、という具体例が挙げられ、不足電圧継電器はあまり扱っていないとも書かれています[6]。3面体キュービクルの年次点検でSOG試験を行い、キュービクル側は51が1台とELRが2台だけだったため短時間で終わった、という記録もあります[9]。

試験の中身は大きく動作電流を見る試験と動作時間を取る試験の2つで、200〜300%の故障電流を流して動作時間を測り、瞬時要素では30Aや40Aといった大電流を流して時間を取ります[10]。この電流を出すため、電源は2000W程度あれば不安なく試験できるとされています[10]。ただし、試験器によっては足りないこともあります[8]。内部抵抗の大きい旧型テスタでは1500Wクラスで瞬時が出せず、2000Wクラスに替えても瞬時出力は使えなかった、という記録があります[8]。周期を決めるときは、その現場で何を何台試験するのか、電源と時間が足りるのかまで含めて考えることになります。

動作時間の管理値は何を根拠に決めるか 300%・700%と瞬時

過電流継電器の動作時間特性は、整定電流の何%を流すかで試験点が決まります[11]。300%と700%は公称値、200%と500%は参考値という位置づけです[11][12]。参考値の試験点は、許容値を外れても良否を判定できません[11]。MOC-A1形の取説の式を使った計算例があります[12]。この計算例は、許容範囲を200%と300%で±17%、500%と700%で±12%としています[12]。

どの試験点まで測るかは、技術者や会社で違います。ある管理技術者は200・300・500%だけを試験し、700%は行いません[11]。700%では過渡電流の影響が大きく、正確な動作時間を測れないという理由です[11]。一方、200・300・500・1000%を試験する会社もあります[11]。

試験点は機種が準拠する規格で変わり、富士電機製には1000%が必要な機種があります[11]。JIS C 4602-1986に沿うなら300%と700%でよいのでは、という見方も同じ資料に出ています[11]。試験点の選び方は、現場や設備によって判断が分かれます。

JISの基準より各メーカーの基準のほうが厳しいため、機種ごとの取説を見て試験するのが理想とされています[13]。設置者の希望で試験内容を決めるときも、JISの水準は下回れません[13]。ある技術者は、竣工検査でダイヤル10と整定ダイヤルの両方を試験しています[14]。判定はダイヤル10の動作時間を±%の管理値で行います[14]。整定ダイヤルの動作時間がダイヤル10に準じていれば、技術者は総合で良とします[14]。

竣工後の年次点検は整定ダイヤルだけで試験し、前回の動作時間と大きな差がなければ良としています[14]。技術者は、標準ではなく自分の現場でのやり方だと断っています[14]。同じ技術者は、オムロン製OCRの管理値がカタログの動作時間一覧と違うという指摘を受けました[14]。原因は、ダイヤル10の±%を他のダイヤルにもそのまま当てはめていたことでした[14]。

技術者は見直しの結果、ダイヤル10での許容誤差を秒数のまま他のダイヤルにも使う方針に改めました[14]。対象は、JISに準拠した一般的な過電流継電器です[14]。動作時間の管理値の持ち方も、現場や技術者によって判断が分かれます。

瞬時要素は、整定値の200%を流して0.05秒以下で動作すれば良とする記録があります[15]。同じ記録は、瞬時の整定を最小値まで下げてから試験する方法を挙げています[15]。整定30Aのまま200%の60Aを流すと、発電機と試験器に無理がかかるためです[15]。MOC-A3シリーズでは、整定値の130%を超えたあたりから動作時間が0.05秒で一定になります[15]。

別の資料は、30Aや40Aの大電流を実際に流して時間を取る方法を説明しています[10]。瞬時要素の試験方法は、現場や設備によって判断が分かれます。整定やダイヤルを変えて試験した場合は、戻し忘れに注意が必要だとされています[15][13]。

瞬時要素をロックしたまま戻し忘れる失敗が最も悪い、と同じ資料は書いています[13]。整定の変更と復旧は波及事故に関わるため、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

誘導形と静止形で試験の考え方はどう違うか

保護継電器の動作形式には、誘導形と静止形があります[16]。誘導円板形は円板や軸受け、コイルを内蔵した形式で、1990年頃までの保護継電器の多くを占めていました[16]。静止形は物理的な可動部を持たず、電子回路で動作を制御します[16]。1990年頃から静止形が主流になり、国内メーカーは誘導円板形の過電流継電器の生産を終えています[16]。

誘導円板形は振動に弱く、地震や扉の開閉で誤動作する危険があるとされています[16]。円板は電磁力とバネで回るため、バネの経年劣化や温度、傾きが誤差の原因になります[16]。湿気による接点や円板の錆も、誘導円板形の劣化要因です[16]。誘導円板形は1台の遮断器にR相用とT相用の2個が要り、静止形は1個で済みます[16]。静止形は可動部の劣化がなく、振動の影響も受けません[16]。

古い誘導形の過電流継電器を試験中に、円板が回らなくなった事例があります[17]。整定電流の付近では円板が回っていました[17]。200%や300%、瞬時を試験しようとした際に、継電器から切れるような音が出ました[17]。その後は電流を流しても円板が回らなくなっています[17]。

古い誘導形には動作時間の計算式がなく、特性カーブの図から読み取るしかない機種があります[17]。ある機種のタイムダイヤル4では、200%で2.8秒・300%で2.0秒・500%で1.4秒という読み取り例があります[17]。試験者が理論上の動作時間を知らないと、動作時間を過ぎても電流を流し続けて継電器を壊すおそれがあります[17]。故障した継電器の入力部が断線していると、CT二次側に高電圧が生じて危険だとされています[17]。故障後の処置は、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

動作時間の管理値も、型式で考え方が変わるという整理があります[14]。ある技術者がAIに尋ねたところ、デジタル形は比例計算で管理値を求めてよいという回答でした[14]。デジタル形は演算で処理するので、ダイヤルを小さくしても時間のばらつきが増えにくいという理由です[14]。同じAIの回答は、誘導形や初期の静止形についてはダイヤル10の許容誤差を秒数のまま使う方法を挙げていました[14]。規格や取説で裏付けを確認したものではありません。技術者自身も、どの機種がどちらに当たるか判断しにくいと書いています[14]。

製造者が推奨する更新時期内にあるか、3年後までの余寿命を適正に評価していることが、停電点検を3年に1回にする条件の一つです[1]。今回参照した記録には、型式の違いで試験周期を変えた実例はありません。誘導円板形が残る設備では、更新時期または余寿命評価の条件に当てはまるかを保安規程と合わせて確認してください。

年次点検の試験で実際に出てくるもの

年次点検の応援で受電盤の51と67を試験した記録では、67の動作電流を全タップ測る仕様で、0.6A整定時の管理値が整定値±10%の540〜660mAのところ、524mAで動作してしまい範囲外になりました[5]。この技術者はすぐ不良と判断せず、整定ダイヤルを何度も回してみると改善することがよくある、としています[5]。ただし、回さないと直らないほど古くなっているのだから交換を推奨すべきだ、とも書いています[5]。動作値のずれは、そのまま更新判断の材料になるということです。

動作時間側で出てきた例もあります。ある富士電機製VCBは、3年前の注油の前年に行ったOCR連動試験で遮断の動きが鈍く、動作時間にタイムラグが出たことが注油のきっかけでした[8]。この設備では、3年前の注油から今回の再注油まで3年が空いています[8]。同じ技術者は自分の現場について、動作不具合がなくても3年に一度は注油してから遮断器連動でOCR試験を行うことにしていると書いています[7]。継電器そのものは正常でも、連動させて初めて遮断側の劣化が見える形です。

年次点検の試験では、制御箱の掃除が必要になることもあります[18][9]。下請けでリレー試験だけを請け負った現場では、SOG制御箱の内部に埃が多く入っていたため、刷毛と電動エアダスターで清掃してから試験しています[18]。別の現場でもSOGの箱が埃だらけで刷毛掃除をしています[9]。前者の現場では、CTTの変成器側で相間にバリスタが入っているのが確認されましたが、古い施設で当時からの担当者がおらず、経緯は不明とされています[18]。停電作業や活線に近い作業を伴う確認は、現場の手順書と有資格者の判断に従って進めてください。

「不良」と報告する前に疑うこと

周期どおり試験しても、出た数値がそのままリレーの状態とは限りません。あるサブ変のOCR試験で、限時要素T=3Aの管理値2.7〜3.3Aに対して3.5Aという高い値が出た記録があります[19]。OCR側の表示は試験器3.0A出力に対し2.6Aと低く出ており、クランプメータで確かめると試験器の出力のほうが正しいと分かりました[19]。持ち主がAC ON/OFFボタンを長押しして電源を入れる使い方をしており、その長押しが周波数の切替操作になっていたためで、気付かなければリレー不良の指摘を出すところだった、と振り返っています[19]。同じ記録では、操作していないのに50Hzから60Hzに変わってしまう個体の話も伝聞として挙げられています[19]。

電流が流れずリレーが動かないときも、現場のリレーを疑う前に試験側を見るべきだとする記録があります[10]。クリップ同士を短絡してメーターが振れるか確認する、断線がないか見る、試験器のモードがOCRやDGR、電圧のどれになっているか確かめる、といった順序です[10]。経験上、試験方法の誤りが原因だったことのほうが多く、コードが刺さっていない、線が外れているといったケースがよくある、とされています[10]。

新しい設備でも周期どおり試験する意味

周期の議論は古い設備の話に寄りがちですが、新しい設備でも試験して初めて分かることがあります。新設から1年ほどの自家消費発電設備で、オムロンの逆電力継電器K2ZC-K2WR-NTを試験した記録では、取説の単相入力の式から求めた整定0.25%時の動作電流10.3mA±10%に対し、何度やっても13.3mAで管理値に入りませんでした[20]。整定を0.5%に上げると26.6mAとほぼ倍で動作し、やはり範囲外でした[20]。

この技術者は裏配線を一部外した状態から完全に単体に取り外して再試験し、試験器をRX47022から双興のDGR-1000KDとキーサイトのDMMの組み合わせに替えても同じ結果になることを確認しています[20]。進みと遅れそれぞれ位相30°での動作値を測って最高感度角も確認し、印加電圧を100V、110V、120Vと変えても動作電流は変わりませんでした[20]。ここまで検証したうえで本体の動作不良として報告していますが、1台に2時間程度かかっています[20]。

一方、後日この話をした仲間からは、この機種は管理値内には入るが計算値ぴったりからは外れる印象がある、という声が返ってきており[20]、μAクラスの測定は校正していても不安定な領域という見方も示されています[20]。同じ数値をどう読むかは現場や技術者によって判断が分かれます。周期の中でこうした検証時間を確保できるかどうかも、実務上は無視できない要素です。

周期を組むときに現場で見ていること

作業時間の枠が周期と項目を決めることもあります。VCBの注油と動作確認を最優先にした年次点検では、決められた時間内に収めるため、リレー試験は遮断器連動での動作確認だけにとどめています[8]。4面体CB形キュービクルで1時間半程度の予定という記録もあり[21]、その日にできる範囲は最初から限られています。

天候や現場の造りも判断材料です。雨天の年次点検では、短時間の作業でブルーシートを張ると一仕事になるため張らず、車内に置いた試験器から30mの全要素コードを伸ばしてPASと過電流継電器を試験しています[21]。同じ記録では、試験器の取説に操作パネル側を上面にして設置するよう書かれており、横向きに置いて使うと火災につながる恐れがあると警告されていることに触れています[21]。側面前後の吸排気口が塞がることが理由だろうと受け止めたうえで、対象2台の短時間作業で通風もあるという条件から横置きで使ったとされていますが[21]、横置きは取説の警告に反する使い方であり、推奨できるものではありません。同じ記録でも、横置きで使うなら下に角材を2本入れるなどして吸排気口を塞がない配慮が要るとしています[21]。設置は取説の指定どおり操作パネルを上面にし、扱いは機器の取説と現場の判断に従ってください。別の現場では、受電盤裏に入らないと取れない27の接点を、数年前に線番を調べておいたことで前面だけの配線で完結させています[3]。

試験方法を忘れないよう定期的に行わなければ、という記録もあります[22]。周期は設備を守るためだけでなく、試験する側が手順を忘れないための間隔でもあるということです。

現場で確かめること

  • 前回の試験がいつで、どの項目まで実施したか記録で確認する
  • 保安規程の停電点検が毎年か3年に1回かを確かめ、条件を満たし続けているか見直す
  • 動作時間の管理値を、機種の取説と準拠規格から事前に控える
  • 試験用電源の周波数設定と容量が、瞬時要素まで出せるか事前に確認する
  • 管理値を外れたら、まず試験器の出力・結線・モードをクランプ等で検証する
  • 試験で変えた瞬時整定やダイヤルを、元の値へ戻したか確認する

実際の作業は、各事業場の保安規程・作業手順書と、有資格者の判断に従ってください。

よくある質問

Q.停電して行う年次点検を3年に1回にできるのはどんな設備ですか

A.信頼性の高い設備で無停電の年次点検を毎年行う事業場は、停電する年次点検を3年に1回以上へ延ばせます[1]。告示の設備条件と維持基準への適合のほか、製造者の推奨する更新時期内であること、または余寿命評価を行っていることなどが条件です[1]。条件を外れた場合は保安規程を変更し、停電する年次点検を毎年行います[1]。

Q.OCRの動作時間は何%の電流で試験しますか

A.300%と700%が公称値、200%と500%が参考値という位置づけです[11][12]。200・300・500%だけを試験する技術者もいれば、1000%まで行う会社もあります[11]。試験点は機種が準拠する規格で変わるため、現場や設備によって判断が分かれます[11]。

Q.古い誘導形の継電器を試験するときの注意点は何ですか

A.計算式がなく特性カーブから動作時間を読み取る機種があるため、試験前に取説や継電器の図で確認しておきます[17]。試験中に円板が回らなくなった事例もあります[17]。故障が疑われるときの処置は、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

Q.継電器試験だけを年次点検と切り離して依頼できますか

A.実際に、付き合いのある会社からの下請けで年次点検のリレー試験部分だけを請け負った記録があります[18]。3面体キュービクルの年次点検でリレー試験を請け負い、時間が余ったのでメガや接地抵抗測定、ハンドホールの水抜きまで手伝った例もあります[9]。分担して実施すること自体は現場で行われています。

Q.総合動作試験は毎回の周期に入れる必要がありますか

A.電力会社の送電線保護などでない限り総合動作試験モードは使わない、とする記録があります[4]。一方で同じ記録では、電力では単体試験と総合動作試験を3年ごとに交互に行うサイクルがあり、筆者の制御通信課勤務時代は総合動作試験のサイクルに当たったため単体試験を行った覚えがないとも述べられています[4]。設備の位置づけによって考え方が分かれます。

Q.管理値を外れたら、その場で交換と判断すべきですか

A.整定ダイヤルを何度も回すと管理値内に戻ることがよくあるため、すぐ不良とは判断しないという記録があります[5]。ただしそこまでしないと直らないのは古くなっている証拠なので、交換を推奨すべきだとしています[5]。逆に、試験電源の周波数が意図せず60Hzになっていたために高い値が出ていた例もあり[19]、試験側の検証が先になります。

Q.リレー試験の経験がないと電気管理技術者として独立できませんか

A.よほど特殊な試験でなければ大丈夫だ、とする記録があります[6]。会社員のまま休日や夜間に応援へ行って試験をやらせてもらう習得法が効率的とされ、実際に独立後、年次点検20回ほどでひととおりできるようになったとしています[6]。保安協会などで数年修業してから独立する人もおり、選択は人それぞれだとも書かれています[6]。

Q.試験に使うポータブル電源で注意することはありますか

A.使い始めの電源が60Hzのままだったため、AC出力オフの状態で切替ボタンを長押しして50Hzに直した例があります[19]。ただしこの長押し自体が周波数の切替操作なので、同じボタンを長押しして電源を入れたことで60Hzに戻ってしまい、試験値に誤差が出ました[19]。操作していないのに60Hzへ変わる個体の話もあり、数日放置してバッテリー残量2%で使えず別機種で代用した例もあります[19][18]。

出典(このページのもとにした記事・動画)

本文の [番号] はこの一覧に対応しています。詳しい経緯や写真は、書いた技術者本人のサイトでお読みください。

  1. [1]無停電点検(3年に1回の停電点検)の条件でんきメモ (memo-labo)
  2. [2]富士電機 AUTO-Vの試験Denkikanri3y's Blog / 2024年12月28日
  3. [3]毎回所内に入るのがキツイのでとある電気管理の位相 / 2025年5月30日
  4. [4]総合動作試験モードの確認を行う電気管理技術者の交流掲示板 / 2024年4月8日
  5. [5]とりあえずグリグリ回せとある電気管理の位相 / 2025年5月28日
  6. [6]電気管理技術者とリレー試験、独立前に修業するべき??でんます / 2022年1月10日
  7. [7]年次点検中にやってみたかったこととある電気管理の位相 / 2025年2月3日
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  10. [10]【初めての年次点検】過電流継電器を安心して使う3つのステップとは?ゆうじの「電気保安の学校」(YouTube) / 2024年4月14日
  11. [11]OCRの試験時、200%、300%、500%、700%、どこまでやる?でんきメモ (memo-labo)
  12. [12]OCR 限時要素 動作時間 許容値計算でんきメモ (memo-labo)
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