絶縁抵抗が低いまま使い続けると、感電や設備事故、火災につながる恐れがあります [1]。ある工場では、モーター内部の地絡で生産設備の一部が使えなくなりました [2]。絶縁監視装置のIor1A超え通報で技術者がすぐ出動し、現場の測定で0MΩの回路を見つけました [2]。出たり消えたりする漏れ電流は、記録や回線の追跡で原因機器を絞り込んだ例があります [3][4]。
絶縁抵抗が低いまま使うと何が起きるか
一般に、絶縁抵抗が下がると電線や機器から大地へ漏れる電流が増えます。ある技術者は、漏れを放置すると感電や設備事故、火災の危険があると述べています [1]。人が電気を感じる電流を1mAとおくと、対地電圧100Vでは0.1MΩに相当します [5]。
ビルでは店舗が停電すると管理側に連絡が来るため、トラブルを減らす保守が勧められています [5]。ある技術者が担当する工場では、3台のモーターで動く機械のうち1台が内部で地絡しました [2]。同じ技術者は別の事業場で、絶縁不良のモーターが断線に進めば設備停止もあり得るとして早急な対応を求めました [3]。高圧側では地絡で構内のAOGが開き、朝から工場の電気がつかなくなった例もあります [6]。
低い値はどこから危ないか:絶縁抵抗と漏れ電流の目安
現場で実際に起きたこと:0MΩ・8A・0.01MΩの事例
ある事業場では朝7時前、絶縁監視装置が動力変圧器のIor1A超えを通報しました [2]。他の変圧器のIorも引きずられて上がり、警報が重なりました [2]。技術者は放置できない値と見て緊急出動を決め、到着前に現場担当者へ不審な機器の確認を頼みました [2]。担当者が制御盤のマグネットの異常を見つけ、技術者が測ると0MΩの回路がありました [2]。モーターを切り離してコイルを測ると2回路が0MΩで、内部の地絡と短絡が疑われました [2]。
別の工場では、月次点検で8.02Aという大きな漏れ電流が見つかりました [1]。技術者は400Aブレーカーの系統まで絞り、機械を1台ずつ止めて電流の変化を見ました [1]。集塵機らしき設備を止めると漏れが止まりましたが、機械本体の絶縁は正常でした [1]。原因は、新しい機械に流用した古い電源配線の絶縁不良でした [1]。配線の交換後、技術者は漏れ電流が収まったことを確かめています [1]。
ある技術者は年次点検の低圧絶縁抵抗測定で、立体駐車場の回路に0.01MΩ以下を確認しました [8]。復電後に追跡すると、中継分電盤から制御盤までの配線が悪いと分かりました [8]。盤内の濡れた床に赤い電線が触れており、床から離すと50MΩを超える値に戻りました [8]。被覆の裏はざらつき、架橋ポリエチレンは劣化でひび割れやすいと技術者は注意しています [8]。
出たり消えたりする漏れ電流を追った事例
ある技術者が月次点検でB種接地線を測ると、普段5mA前後の漏れが100〜120mAありました [4]。漏れは50秒ほどで収まり、時間をおいて再び出る状態でした [4]。回線をたどると押出機に行き着き、従業員は前から調子が悪かったと話しました [4]。押出機の系統は受電所から離れたサブ変電所にありました [4]。無線中継の遅れと30秒の遅延設定が重なり、絶縁監視装置は発報していませんでした [4]。
別の技術者は、クランプロガーで1分ごとに漏れ電流を記録し、10〜15分おきの漏れを捉えました [3]。年次点検では該当変圧器につながる制御盤のマグネット回路をすべて測り、1回路の不良を見つけました [3]。原因はブレーキ付きモーターで、接続箱で配線を外すと本体側の絶縁不良と分かりました [3]。短時間の間欠的な漏れは絶縁監視装置ではつかみにくいと、技術者は振り返っています [3]。
すぐ止めるか、様子を見るか、改修を提案するか
Ior1A超えの通報で技術者が即座に出動し、現場の測定で0MΩの回路を見つけて切り離しました [2]。8Aを超える漏れについても、発見した技術者は放置せず早く原因を調べるべきだと強調しています [1]。紹介した事例では、こうした大きな値はいずれもすぐに原因調査へ進んでいます [2][1]。
普段より多いが出たり消えたりする漏れは、記録や回線の追跡で原因機器を絞った例があります [3][4]。ある技術者は年2回Iorテスターで測り、月次のIoや絶縁監視装置の値と比べています [9][10]。ある変圧器ではIoが193mAに対してIorは33mAで、絶縁監視装置は28mAを示しました [9]。測定器どうしのIorの差は、数mAから10mAほど出ることがあります [9]。同じ技術者は、漏電は傾向で見る面が強く、多少の誤差は絶縁管理に大きく影響しないと述べています [9]。
原因が配線やモーターと分かった事例では、技術者が配線交換やモーター取替をお客様に依頼しています [3][1]。予備品が無い事業場では、修理や予備品の手配をメーカーと調整してもらいました [2]。止めるか使い続けるかは、現場の手順書と有資格者の判断で決めてください。
高圧回路と測り方で注意すること
現場で確かめること
- 同じ盤の他回路と比べて1回路だけ極端に低くないか [5]
- B種接地線のIoとIorを測り、普段の値と比べたか [13][4]
- 出たり消えたりする漏れをロガーで時間ごとに記録したか [3]
- 機械本体だけでなく電源配線や中継盤まで切り分けたか [1][8]
- 盤内の浸水や濡れた床への電線の接触が無いか [8]
- 線間測定の前に漏電遮断器やインバーター、電力量計を外したか [12]
実際の作業は、各事業場の保安規程・作業手順書と、有資格者の判断に従ってください。
よくある質問
Q.絶縁抵抗が0.1MΩあれば使い続けてよいですか?
A.ある技術者は、0.1MΩや0.2MΩは最低値であり普段の状態を示す値ではないと注意しています [5]。周りの主幹が10MΩ以上なのに1回路だけ低ければ、原因を探す対象になります [5]。
Q.停電せずに絶縁状態を確かめる方法はありますか?
A.B種接地線のIoを測り、Iorは絶縁監視装置や専用の測定器で確かめる技術者がいます [10][13]。200V回路ではIor2mAが0.1MΩ相当です [7]。接触式の電圧取込クリップは確実に挟まないと、ノイズなどで測定値がふらつきます [7]。被覆の上から付けられるのは非接触式のコードです [7]。
Q.漏れ電流が出たり消えたりするのはなぜですか?
A.特定の機械が動く間だけ不良回路に電気が通り、漏れが出ると見た例があります [4]。別の現場ではロガーで10〜15分おきの漏れを捉え、ブレーキ付きモーターが原因でした [3]。
出典(このページのもとにした記事・動画)
本文の [番号] はこの一覧に対応しています。詳しい経緯や写真は、書いた技術者本人のサイトでお読みください。
- [1]綾瀬市の工場で月次点検中に大漏電発見!原因は新設の機械?!ではなく………森電気管理事務所 / 2026年9月26日
- [2]モーター内部地絡事故で絶縁監視装置通報Denkikanri3y's Blog / 2025年5月28日
- [3]年次点検で漏電箇所を特定Denkikanri3y's Blog / 2026年9月28日
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- [5]保安規定で定める低圧絶縁抵抗測定電験・電気管理(denken333) / 2019年2月22日
- [6]【警告】もし電気保安がなかったら?停電・火災・命の危険・・・ゆうじの「電気保安の学校」(YouTube) / 2025年8月7日
- [7]I0rクランプリーカー・無停電状態で漏れ電流の抵抗成分測定でんきメモ (memo-labo)
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