現場の記事から作った解説

太陽光の絶縁抵抗測定方法 昼間の手順とP・N短絡の危険、判定まで

公開 2026年11月1日出典 10件(うち動画 2本)監修:本田電気管理事務所(電気管理技術者)
結論

太陽光の絶縁抵抗は、PCSを切り離したうえで発電中はPV用の計器でストリングごとにP側、次にN側の順で大地との間を測ります[1][2][3]。P・N短絡は昼間だとアークや発熱の危険があり、行うなら夜間にという意見があります[2]。判定は基準値を下限とします[4]。ある技術者は、湿った日に全体の値が同程度なら、要経過観察とする場合があります[5]。

測定前にPCSを切り離し、回路を開放する

ある技術者の手順では、測定者は最初に接続箱の主開閉器を切り、PCSとの接続を断ちます[2]。続いて測定者は、すべてのストリングの断路器を切ります[2]。測定回路に避雷器がある場合、測定者は避雷器も回路から外します[2]。一般に、開閉器の操作順序や保護具は設備で異なるため、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

測定者は次にP・Nへプローブを当て、開放電圧と極性を確かめます[2]。ある試験器は、極性を誤ると赤色の点灯で知らせます[2]。レンジは回路電圧を上回るものを選びます[4]。たとえば49.05Vの18直列で882.9Vなら、PVモードの1000Vで測る例があります[4]。

回路電圧が1000Vを超えると、1000V未満用の主要な3機種は使えません[4]。国内では数少ないものの、PVを2000Vまで測れる機種も販売されています[4]。測定モードはパネルと一般の負荷設備で異なるため、切り替えの確認も必要です[3]。

事業用の発電所では、直流700Vや1000Vの回路も珍しくありません[1]。ある技術者は、絶縁手袋とアーク防止面付きのヘルメットの準備を勧めています[1]。短絡時の火花で、失明や顔の火傷を負う危険があるためです[1]。

ストリングごとの測り方はP側が先、N側は後

ある技術者は、キュービクルの近くにパワコンと集電箱がある現場で、ストリングの絶縁抵抗を測っています[5]。測定の順序は、最初にP側へプローブを当て、良好ならN側へ進む形です[1]。

順序を逆にすると、不良パネルがある場合にパネルを壊す可能性があります[1]。別の記録でも、絶縁が悪い状態のN側測定はモジュールやバイパスダイオードを傷める恐れがあります[2]。

PV用の絶縁抵抗計は、パネル自体の電圧と電流を測り、印加後の電圧と電流も測ります[2]。試験器は測った値を演算し、パネルの影響を除いた抵抗値を求めます[2]。

ある技術者は、P側で問題がなければN側も測る手順を示しています[1]。別の技術者は、点検でP側のみを測っています[5]。P側のみの測定は、本人も簡易な確認と位置づけた例です[5]。

パワーオプティマイザーを使う設備では、メーカーが正極での印加を指示した例があります[6]。ある技術者は指示に従い、正極性の試験器を選びました[6]。

P・N短絡はしてよいか、昼間の危険と夜間の扱い

P・N短絡は、従来型の絶縁抵抗計で絶縁不良時の誤差を避けるための方法です[2]。測定者が従来型で短絡する場合は専用の開閉器を用意する必要があり、発電中の昼間に行えばアークが出ます[2]。

パネルに故障があると、短絡で流れ続ける電流によって過熱し、火災に至るおそれもあります[2]。別の技術者も、P・Nの短絡は火災の原因になると注意しています[4]。一般に、短絡を伴う作業の可否は現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。ある記録は、短絡方式を使うなら発電のない夜間にすべきだと述べています[2]。

従来型の計器を短絡なしで使うと、発電電圧が測定値に影響します[2]。N側に地絡があると発電電流が計器へ流れ込み、P側の値は本来より小さく出ます[2]。電圧がかかって計器を壊す可能性もあります[2]。CATⅢ600Vまでの計器は、DC600V以上のPVで故障する可能性があります[2]。

PV用の絶縁抵抗計は、発電中でもP・Nを短絡せずに測定できます[2]。従来型の扱いには意見の差があります。ある技術者は、従来型は使えないとしています[1]。理由は自動放電機能による強制的な短絡と、測定誤差です[1]。別の技術者は、発電のない夜間ならP・N短絡で誤差なく測れるとしています[2]。

判定は基準値を下限に、原因まで見る

判定基準は省令第58条に定められ、低圧は3段階に分かれます[4]。300V以下で対地電圧150V以下は0.1MΩ以上です[4][3]。300V以下で対地電圧150V超は0.2MΩ以上、300V超は0.4MΩ以上です[4][3]。ある技術者は、基準値は最低限の値で、竣工時は100MΩ以上が理想だと述べています[4]。

ある記録は、直流750V以下を低圧として整理しています[7]。高圧の電路では、大地や他の電路と絶縁されていることの確認が項目です[3]。一般に、回路電圧がどの区分に入るかは保安規程や手順書で確かめてください。

使用前自己確認では、絶縁抵抗の確認は省略できません[3]。記載例では、モジュール、PCS、集電盤の値が基準値以上かを確かめています[3]。

値が低いときの原因には、ケーブルの劣化や損傷、モジュールの損傷があります[4]。屋外のパネルは直射日光、塩害、野生動物の影響を受けます[4]。施工不良や草刈り時の切断という人的要因もあります[4]。

雨の日の測定と低い値が出た現場の実例

ある技術者は、雨が断続する日の年次点検でストリングの絶縁抵抗も測りました[5]。技術者は接続箱のバリスタを外さずにP側だけを測り、値が低めに出る簡易な確認と割り切りました[5]。

同じ技術者は、雨で各回路の値がそろって低いときは、すぐに不良とせず経過を見ることがあります[5]。際立って低い回路は、技術者が接続箱の内部まで調べ、次回の月次点検で再確認する予定です[5]。

別の技術者は、雨の日は晴れの日に分からない不良が見つかると語っています[8]。高圧の絶縁抵抗測定でも、晴れの日は高い値が出る回路が、悪天候では大幅に低い値を示すことがあります[8]。保守管理には、悪い箇所を早めに見つける目的もあります[8]。

雨は測定時間にも影響します。水の比誘電率は約80で、空気の約1より大きく、静電容量が増えると充放電に時間がかかります[9]。ある検査では、JIS適合の1mA絶縁抵抗計だと雨天のモジュール測定に30分以上かかります[9]。その現場の技術者は、165mAの絶縁耐力試験器を工夫して検査時間を縮めました[9]。

回路どうしの比較で絞り込む考え方は、発電不良の調査にも使えます。ある技術者は接続箱で開閉器を開き、開放電圧の低い回路を見つけました[10]。技術者はサーモグラフィで高温のパネル4枚を特定し、交換後に開放電圧を確かめる方針を客先へ報告しました[10]。ただしコネクターが電線管内にあり、切り分けの電圧測定はできませんでした[10]。

現場で確かめること

  • 接続箱の主開閉器と全ストリングの断路器が切れている[2]
  • 避雷器を切り離し、バリスタの有無も把握した[2][5]
  • 開放電圧と極性を確かめ、回路電圧を上回るレンジを選んだ[4][2]
  • 絶縁手袋とアーク防止面付きヘルメットを準備した[1]
  • P側の良否を確かめてからN側へ進む[1]
  • 低い値は他の回路と比べ、極端な回路の接続箱内も確認する[5]

実際の作業は、各事業場の保安規程・作業手順書と、有資格者の判断に従ってください。

よくある質問

Q.発電を止めずに昼間でも絶縁抵抗を測れますか?

A.PV用の絶縁抵抗計なら、発電中でもP・Nを短絡せずに測定できます[2]。ただし測定者は接続箱の主開閉器を切り、PCSとの接続を断ちます[2]。パネルは発電状態のままなので、保護具を着けて十分に注意します[4]。

Q.N側から先に測ってしまうとどうなりますか?

A.不良パネルがある回路では、パネルが壊れる可能性があります[1]。絶縁が悪い状態のN側測定は、モジュールやバイパスダイオードを傷める恐れもあります[2]。測定者はP側の絶縁を確かめてからN側へ進みます[1]。

Q.雨の日に測った値が低いときは不良と判定しますか?

A.ある技術者は、全体が同程度に低ければ管理値で不良とせず、要経過観察とする場合があります[5]。極端に低い回路は接続箱内を確認し、次回の月次点検で見直します[5]。一般に、最終の判定は設備の管理基準と有資格者の判断に従ってください。

Q.接続箱のバリスタは外して測りますか?

A.バリスタを外さないと、絶縁抵抗値は低く出ます[5]。ある技術者は極端に低くなければ外さずに測り、低い回路だけ接続箱内を確かめています[5]。避雷器については、回路から切り離す手順を示す記録があります[2]。

出典(このページのもとにした記事・動画)

本文の [番号] はこの一覧に対応しています。詳しい経緯や写真は、書いた技術者本人のサイトでお読みください。

  1. [1]【初心者】太陽光モジュールの絶縁抵抗測定についてゆうじの「電気保安の学校」(YouTube) / 2024年5月15日
  2. [2]太陽光パネルの絶縁抵抗測定、PVメガーの原理・仕組みでんきメモ (memo-labo) / 2025年1月1日
  3. [3]使用前自己確認検査の詳細について解説(太陽光発電所)保安電気管理 / 2025年4月8日
  4. [4]太陽光パネルの絶縁抵抗測定方法とは保安電気管理 / 2025年4月8日
  5. [5]雨の日の太陽光パネル絶縁抵抗測定とある電気管理の位相 / 2026年10月2日
  6. [6]今回の直流絶縁耐力試験はメーカー指示による正極性にて実施する電気管理技術者の交流掲示板 / 2023年12月6日
  7. [7]太陽光の耐圧試験でんきメモ (memo-labo) / 2025年1月1日
  8. [8]雨の日、点検中止はもったいない!!ゆうじの「電気保安の学校」(YouTube) / 2022年7月13日
  9. [9]雨天でのDC絶縁耐力試験実施電気管理技術者の交流掲示板 / 2023年9月20日
  10. [10]不良太陽光パネルの特定Denkikanri3y's Blog / 2025年10月24日
このページは、当サイトが収録している全国の現役電気管理技術者のブログ・YouTube をもとに、AIが要点をまとめ、 別のAIが「出典に書かれていない話が混ざっていないか」を審査してから公開しています。 記事の本文は転載せず、要約と出典リンクだけを載せています。現場での判断は、必ず出典と現物を確かめたうえで行ってください。 編集方針とサイト監修については運営者情報をご覧ください。誤りのご指摘・掲載停止のご希望もこちらから受け付けています。

あわせて読みたい解説

解説の一覧を見る