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51Gとは?電気図面の地絡継電器GRと67(DGR)の違い・結線・試験実例

更新 2026年10月17日(公開 2026年9月30日)出典 26件(うち動画 1本)サイト監修:本田電気管理事務所
結論

電気図面の51Gは地絡継電器GRの器具番号で、GRはZCTの零相電流で地絡を検出します[1][2]。67は地絡方向継電器DGRの器具番号で、零相電圧との位相から構内の事故かを判定します[3][4]。GRは方向を見ないため、構内ケーブルが長い設備ではもらい事故で動作することがあります[5][1]。GRの結線は、ZCTをZ1・Z2、制御電源をP1・P2、引き外し電源をS1・S2へつなぐ構成です[6][1]。

51GはGR、67はDGR|結線図・銘板で見る地絡保護の記号

GRはGround Relaysの略で、地絡継電器を指します[2]。GRの器具番号は51Gです[1]。DGRはDirectional Ground Relaysの略で地絡方向継電器を指し、器具番号67で表記されています[2][3][7]。ある技術者の年次点検の記録でも、受電盤の過電流継電器を51、地絡方向継電器を67と呼んでいます[7]。

ZCTは地絡のときに流れる零相電流を検出する変流器です。DGRは、零相電流がどちら向きに流れたかを事故方向の判定材料にしています[4]。ZPDは零相電圧を検出する装置の略称で、呼び方はメーカーごとにまちまちです[8]。ZVTやZPCと表記されることもあり、零相電圧変換器と組み合わせて継電器のY1・Y2端子へ信号を送ります[8]。地絡過電圧継電器OVGRの試験でも、DGRと同じく零相電圧Voを測定します[2][8]。

一般に、67Gのように語尾に文字を足す表記を使う図面もあり、図面を描いた会社によって書き方が違います。記号だけで判断せず、図面の凡例と盤面の銘板を照らし合わせるのが確実です。

51G(GR)と67(DGR)の違いと、構内ケーブルが長いとDGRが必要になる理由

GRはZCTの電流だけで動作します。零相電圧の要素を持たず方向も判定しないため、構外で起きた地絡にも反応することがあります[5][3]。DGRは零相電圧も取り込みます。零相電圧は構内事故でも構外事故でも同じ向きになりますが、ZCTを流れる零相電流の向きは構内事故と構外事故で逆になります[4]。DGRは、この位相関係から内外を区別しています[4]。

構内の対地静電容量が大きい設備では、電源側で地絡が起きると、地絡電流の一部が大地から構内の静電容量に流れ込みます[1]。流れ込んだ電流が構内の母線とZCTを通って構外へ抜けるため、GRが不要動作することがあります[1]。ある資料では、6kV CVT100sqのケーブルが構内で124m以上あると充電電流が200mA以上になり、200mA整定のGRではもらい事故の可能性があると試算しています[1]。

同じ資料では、構内充電電流に応じたGRの整定の目安も示しています[1]。50mA以下なら200mA、50〜100mAなら400mA、100mAを超える場合は600mAです[1]。ただし整定を上げすぎると配電用変電所の保護範囲に近づき、保護協調が取れなくなるおそれがあるため、その場合は電力会社と相談するとしています[1]。

51G(GR)の端子と引き外し回路(Z1・Z2、P1・P2、S1・S2)

ある技術者の試験では、ZCTの出力をGRのZ1・Z2端子へつなぎました[6]。そのうえで電流発生器から電流を流し、GRの動作を確かめています[6]。GRは、P1・P2に制御電源がかかった状態で地絡電流を検出すると内部の接点を閉じます[1]。トリップコイルへ送る引き外し用の電源は、S1・S2端子から入ります[1]。

一般に、電圧引き外しは継電器の接点を通してトリップコイルに電圧をかける方式です。電流引き外し形のVCBは、トリップコイルをR相とT相の2つ持っています[1]。T相のトリップコイルは、過電流継電器とGRの引き外しで兼用します[1]。GRのS1端子側にはリアクトルがあり、引き外し回路の電流を抑えています[1]。S1・S2は、引き外し用電源を入れる端子です[1][9]。

LBSとGRを組み合わせた設備では、連動試験でLBSのトリップコイルが焼損した事故例があります[10]。1つ目の条件は、停電点検中に試験器から補助電源AC110Vをかけていることです[10]。2つ目はLBSに補助スイッチがないこと、3つ目はGRが手動復帰で接点が閉じたままのことです[10]。3つが重なると、LBSが開いた後もトリップコイルに電圧がかかり続けます[10]。

同じ資料は、モールドジスコンとLBS・GRの組み合わせや、サブ変電所へ送るLBS・GRで起きやすいと見ています[10]。対策には、LBSへの補助スイッチの追加と、GRの復帰方式を自動へ切り替える方法があります[10]。LBSが固着して開かない場合は、トリップコイルが焼損します[10]。そのうえ再送電で地絡が再発し、波及事故につながるおそれがあります[10]。復帰方式の切替や補助スイッチの追加は、現場の手順書と有資格者の判断で進めてください。

DGR(67)の結線図を端子ごとに追う(ZCT・ZPDからY1・Y2・Z2まで)

一般に、DGRの結線図は零相電流・零相電圧・制御電源・引き外し回路の系統ごとに読みます。がいし形のZPDでは、検出用コンデンサを各相に1個ずつ設置できるよう3個に分けています[8]。零相電圧変換器は、検出した電圧を継電器に合う大きさへ変える機器です[8]。結線図では、零相電圧変換器のY1・Y2をDGRのY1・Y2へつなぎます[8]。ある配線図では、零相電圧変換器のE端子がA種接地、Y2がD種接地です[8]。

ZPDの取付位置は、取扱説明書ではVCB(52R)の二次側です[8]。ただし、DSの二次側やVCBの一次側に付いている現場もあります[8]。フィーダーの遮断器がある設備では、52Rの二次側と52F1の一次側の間に置きます[8]。

DGRが複数台ある設備の配線例では、ZPDのY1・Y2を親機のY1・Y2へつなぎます[11]。親機のM・N端子は、子機のM・N端子へ渡します[11]。親機のZ2と子機のZ2は、ZPDのY2と共通につなぐ結線です[11]。DGRの内部では、Z2端子とY2端子が基板上でつながっています[11]。

一般に、ZCTの二次側は継電器の零相電流入力であるZ1・Z2端子へ配線します。ZCTと継電器の間の配線は、電磁誘導による誤動作を避けるため単独配線にします[11]。ZCTと継電器の間が10mを超える場合は、シールド線を使います[12]。試験器をつなぐときは、試験器のKt・LtをZCTのKt・Ltへ接続します[3]。

制御電源P1・P2と引き外し電源S1・S2の取り元

DGRの制御電源P1・P2は、VT・電灯変圧器の二次側・直流電源装置のいずれかから取ります[13]。トリップ電源の取り元も、同じ3通りから選ばれています[13]。よくある組み合わせは、P1・P2がVTでトリップ電源が電灯変圧器という構成です[13]。P1・P2とトリップ電源の両方を、電灯変圧器かVTのどちらかにまとめた設備もあります[13]。

制御電源をVTから取ると、VCBの入り切りに関係なくDGRが検出できる状態を保てます[13]。VCBを投入した直後から地絡を検出できる点も、VTから取る利点です[13]。トリップ電源を電灯変圧器の二次側から取ると、VCBの開放後にトリップ電源がなくなります[13]。そのため、トリップコイルやVTの焼損を防げるとされています[13]。

DGRは多くの場合、制御電源P1・P2をVT二次側から、引き外し用電源S1・S2を変圧器二次側から取ります[9]。ただし、トリップ電源がVT二次側か電灯変圧器の二次側かは現場によって違います[9]。結線図を読むときは、P1・P2とS1・S2の取り元がVCBの上流か下流かを確かめます[9]。

トリップ回路にVCBの52a接点を入れると、VCBが開いている間は電流が流れません[9]。電流引き外しのVCBは、引き外し回路に52a接点を通さない場合が多いです[9]。出力接点を自己保持するDGRもあります[9]。自己保持する機種でS1・S2に電源がかかり続けると、トリップコイルが焼損するおそれがあります[9]。

ケーブルシールド接地線のZCTへの通し方と保護範囲

地絡継電装置の検出範囲と感度は、ZCTの位置とケーブルシールドの接地方法で変わります[14]。シールドの接地には、片端接地と両端接地の2つの方法があります[14]。片端接地が一般的ですが、ケーブルのこう長が長いと両端接地にする場合もあります[14]。ケーブルの接地工事の不適切は、GRの不必要動作の要因にも挙げられています[5]。

引込用ケーブルでシールドをZCTの負荷側で接地すると、ZCTより電源側の地絡を検出できます[14]。責任分界点にG付PASがある設備では、G付PASと主遮断装置が同時に検出します[14]。主遮断装置が先に動作すると、G付PASは操作電源を失って不動作になるおそれがあります[14]。

負荷側のシールド接地線をZCTにくぐらせて接地すると、地絡電流がZCTを行きと帰りで通ります[14]。そのため、受電設備側の継電器はケーブルの地絡を検出できません[14]。両端接地の場合は、片方の接地線をZCTの負荷側に付け、ZCTにくぐらせてから接地します[14]。ZCTにくぐらせる目的は、2本の接地線を流れる迷走電流での不必要動作を防ぐことです[14]。

主変電所からサブ変電所へ送るケーブルの例もあります[15]。シース接地線を主変電所のZCTにkからlへ通して接地すると、送りケーブルの地絡も保護対象です[15]。

別の例では、主変電所側でシースを接地せず、サブ変電所側で接地しています[15]。サブ変電所側で接地する例では、シース接地線を主変電所のZCTに通していません[15]。送りケーブルの地絡は、地絡電流がZCTを行きと帰りで通るため保護対象外です[15]。保護対象は、サブ変電所内の設備で起きた地絡だけになります[15]。

モールドジスコンとVCB、GRを組み合わせた設備では、シース線をLからKへ1回通す案が示されています[16]。LからKへ通す理由は、他の需要家で起きた地絡の電流をZCTで相殺するためです[16]。ただし、引込ケーブルの絶縁不良による地絡電流も相殺され、GRが動作しなくなります[16]。サブ変電所側にDGRを置く設備でも、シールドをLからKへ通してケーブル地絡を対象から外す例があります[15]。シールド接地線を通すか、どちら向きに通すかは、現場や設備によって判断が分かれます。

ある施工不良の例では、送りケーブルのシースをブラケットで接地したうえでZCTにくぐらせていました[15]。ブラケットとZCT通過後の2か所で接地すると多点接地になり、ZCTが地絡電流を正しく検知できないおそれがあります[15]。対処は、3本のシースを1本にまとめて絶縁し、ZCTに通してから接地する方法です[15]。別の技術者は、シースアースの誤りでケーブル地絡時にZCT二次へ電流が流れない例を報告しています[17]。シールド接地線の確認や手直しは、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

受電盤の51GとGR付PAS(SOG制御装置)、不要になったGRの処置

受電設備のGRは、配電用変電所のGRと動作時間の保護協調を取る必要があります[1]。構内第1柱のPASでは、SOG制御器にGRのテストボタンが付いています[18]。ある技術者は、受電状態でそのボタンを押し、PASが開くまでの連動時間を測りました[18]。PASを入れたままSOG制御装置に試験電圧をかけると、配電線の残留電圧が試験電圧に重なります[5]。残留電圧が大きいと、正常な値で動作しないことがあります[5]。受電状態で試験するかどうかは、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

PASへの更新などで受電盤のGRが不要になった設備では、GRが動いても遮断しないよう処置します[19]。LBSとGRの組み合わせでは、GRの制御電源を切る方法と、LBSへのトリップ線を外して絶縁する方法があります[19]。資料の筆者は、両方を行うほうが確実ではないかと考えています[19]。

VCBとGRの組み合わせでは、P1・P2の配線を外して絶縁し、引き外し電源のMCCBを切る処置があります[19]。S1・S2の電源がVT二次側から来ている設備では、特に注意が要ります[19]。外した配線のテープがはがれて短絡すると、VTの焼損から地絡に進み、PASが開くおそれがあります[19]。離線や絶縁処理の手順は、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

年次点検の継電器試験でGRとDGRをどう確かめるか

DGRの試験では、よく次の項目を行います。テストボタンによる動作確認、遮断器との連動確認、最小動作電圧、最小動作電流、位相特性です[4]。判定の幅は、動作電圧が整定値の±25%、動作電流が±10%とされています[4]。位相特性は、電圧を整定タップの150%、電流を1000%にして位相角を動かし、動作し始める角度がメーカーの基準内に入るかを確かめます[4]。GRの動作電流も、整定値の±10%を判定の幅にしています[1]。

動作時間は、0.2s整定の場合、整定電流の130%で0.1〜0.3s、400%で0.1〜0.2sを判定の目安にしている例があります[20][1]。慣性特性の試験では、電圧150%・電流400%・最高感度角の条件で50msだけ入力し、動作しないことを確かめます[21]。

試験する範囲は現場によって違います。竣工検査や交換工事で電流だけ全タップを試験し、電圧と時間は整定値だけで済ませるパターンもあれば、電圧以外は全部やるパターンもあります[22]。電圧の入れ方についても、規格ではZPDの一次側に印加するとされていますが、現場ではテスト端子を使うことがほとんどだという声があります[4]。また、T・E端子から印加すると本来の回路に電圧がかからないので正確な測定とは言えず、高圧母線側から印加すると感電の危険がある、という整理もあります[8]。どの方法で試験するかは、現場や設備によって判断が分かれます。

GRと遮断器の連動試験:動作時間の判定と遅れの実例

GRとVCBの連動試験では、GR単体の判定基準に入っていれば良しとする考え方があります[20][1]。0.2A・0.2s整定なら、0Aから130%へ急に流して0.1〜0.3sで動作するかを見ます[20]。VCBの遮断時間は3サイクルで、50Hzなら約0.06sという計算です[20]。

別の技術者は、PASの連動動作時間を単体の動作時間に0.1sを足した値で管理しています[18]。その記録では、単体の動作時間0.220sにテストボタンからの連動時間0.0355sを足して、連動動作時間を求めています[18]。結果は、管理値(単体+0.1s)の範囲内と判定しました[18]。GABの連動時間を、管理値0.5s以下で判定した記録もあります[23]。連動時間の判定の仕方は、現場や設備によって判断が分かれます。

ある測定では、0.2A整定のGRに130%の電流を急に流すと、PASが開くまで248msでした[6]。試験器が停電を検知してカウンターを止めたのは、電源電圧が約44Vまで下がった時点です[23]。100V回路に残留電圧があると、連動時間が長めに測られる可能性があります[23]。

LBSとの連動で、GR単体0.15sに対し連動が0.40〜0.60sかかった例があります[24]。差が0.2s以上あるため、資料はGRではなくLBSの開極動作に異常があると見ています[24]。原因は、LBS本体の劣化・開極用電源の容量不足・電源波形のひずみです[24]。資料では、LBSの摺動部に潤滑剤を吹いて動きを整えてから再試験する例が紹介されています[24]。実施する場合は、現場の手順書に沿った停電・検電・接地のうえで、メーカー指定の潤滑剤と手順により有資格者が作業してください。一般に、開極遅れが続くLBSは更新も検討の対象になります。試験電源にはモバイルバッテリーを避け、ガソリン発電機を使う例もあります[24]。

GRが不必要動作したときの原因の切り分け

GRの不必要動作の要因には、ケーブル接地工事の不適切・誘導障害・電波障害があります[5]。雷サージ、最小動作電流の低下、慣性特性の不良も要因です[5]。構外の地絡で、構内の対地静電容量から零相電流が流れる場合もあります[5]。

ZCT二次側の接地は、GRとDGRで取り方が違います[11]。GRはZCTのl端子の1点で接地します[11]。DGRはZPDのY2の1点で接地し、ZCTごとに接地して多点接地にすると不要動作の原因になるとされています[11]。

遮断器の三相の投入がそろわないと、見かけ上は零相電流が流れたことになり誤動作の原因になります[11]。資料では、三相投入の不揃いを50ms以下に抑えるよう求めています[11]。しゃへい層のない3kVケーブルが10m以上並行する場合は、ZCTと継電器間の電線にシールド線を使います[12]。ラッシュ電流が見込まれる回路では、定格電流の大きなZCTを選びます[12]。定格ぎりぎりのZCTにラッシュ電流が長く流れると、誤動作することがあります[12]。

モールドジスコン・LBS・GRの需要家で、GRが動作してLBSが開き停電した例があります[25]。技術者は、LBSの一次側が受電状態で、GRの表示が動作していたことを確認しました[25]。引込ケーブル側に地絡があれば、再送電でまた停電するはずだと考えています[25]。LBS二次側の絶縁抵抗は良好で、GRの継電器試験と連動試験も正常でした[25]。

以上から技術者は、近くの建物で起きた高圧地絡が原因だと推測しました[25]。その地絡電流の一部が大地から構内の対地静電容量に入り、ZCTを通って外へ流れたという見立てです[25]。原因の切り分けと再送電は、現場の手順書と有資格者の判断で行ってください。

現場の実例:DGR試験中に見つかった結線の不具合と対応

DGRが同相で動作しなかった例があります。原因は、盤面のKt・Lt端子とZCT本体のKt・Ltが逆に配線されていたことでした[3]。この記録では、I0とV0を整定値の150%ほど出した状態で位相を反転させ、反転後にDGRが動作すれば配線が逆だと判断しています[3]。

別の年次点検の記録では、饋電盤2面にDGRが1台ずつあり、2台目だけが動作しませんでした[26]。零相電圧を入れても、2台目のDGRは電圧表示が点灯しませんでした[26]。ZPDのY1・Y2は、1台目のDGRから2台目へ渡り線でつながっていました[26]。技術者がテスターで当たると、Y2の渡り線に導通がありませんでした[26]。技術者が試験用リードで2台のY2を仮につなぐと、2台目のDGRは正常に動作しました[26]。

電流引き外し用の補助箱を使う設備で、VCBとの連動試験ができなかった例もあります[9]。ある技術者は、DGRのP1・P2とS1・S2を離線し、端子へ直接AC100Vをかけていました[9]。P1・P2と並列の給電先が補助箱のリレーを動かす回路だったため、VTT二次側から供給する必要がありました[9]。

ある年次点検の記録では、0.6A整定の67で動作電流を試験したところ、524mAで動作しました。管理範囲の540〜660mAを外れていました[7]。整定ダイヤルを何度も回し直すと値が戻ることが多いそうですが、回し直しが必要なほど古くなっているとして、交換を勧めるべきだとしています[7]。同じ記録には、RX47022という試験器で電圧を出す試験のときにトリップの挙動がおかしければ、試験器のボディーアースを接地すると改善することが多い、とも書かれています[7]。

開閉器を入れたまま試験すると、配電線の残留電圧が試験電圧に重なり、動作電圧の値が大きくずれることがあります[4][5]。開閉器の操作や停電の範囲は、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

試験・配線で注意したい点

継電器のZ1・Z2・Y1・Y2・M・N端子に試験電圧や試験電流を直接かけると、継電器が焼損するおそれがあります[5]。通電中にテストボタンを押すと、トリップ回路に電圧がかかって開閉器が開放されてしまうため、通電中は継電器に触れないようにとも書かれています[1]。

手動復帰に設定したDGRが試験中に動作すると、トリップ電源がVCBのトリップコイルにかかり続けるおそれがあります[3]。そのため、自動復帰にしておくか、動作したらすぐ補助電源を切るかを検討している記録もあります[3]。実際の試験条件は、機種の取扱説明書と現場の作業手順に従ってください。

現場で確かめること

  • 図面の51Gと67を凡例・銘板と照らし、GRかDGRかを確かめる
  • GRのZ1・Z2、P1・P2、S1・S2の配線先と電源の取り元を把握する
  • 連動試験の前に、GRの復帰方式とLBS補助スイッチの有無を確認する
  • 連動時間を単体の動作時間と比べ、差が大きければ遮断器側も疑う
  • ZCT二次側の接地点と、シールド接地線の通し方・向きを確認する
  • 動作値が範囲外になったら記録を残し、更新・交換の提案を判断する

実際の作業は、各事業場の保安規程・作業手順書と、有資格者の判断に従ってください。

よくある質問

Q.電気図面の51Gとは何ですか?

A.51Gは地絡継電器GR(Ground Relays)の器具番号です[1][2]。GRは地絡を検出して遮断器を開きますが、事故が構内か構外かは区別しません[3][5]。

Q.地絡継電器の器具番号51Gと67は何が違いますか?

A.51GはGR(地絡継電器)、67はDGR(地絡方向継電器)の器具番号です[1][3]。GRは零相電流だけで動作し、DGRは零相電圧と零相電流の位相を見て構内の事故かどうかを判定します[5][4]。

Q.GR(51G)の端子には何をつなぎますか?

A.ZCTの出力はZ1・Z2へつなぎます[6]。制御電源はP1・P2へ入れ、トリップコイルへ送る引き外し用の電源はS1・S2から入れます[1]。

Q.GRの整定値は0.2Aと0.4Aのどちらにしますか?

A.ある資料は、構内の充電電流で目安を分けています[1]。50mA以下なら200mA、50〜100mAなら400mA、100mA超なら600mAです[1]。整定を上げすぎると配電用変電所との協調が崩れるおそれがあり、その場合は電力会社と相談します[1]。

Q.GRと遮断器の連動試験はどう判定しますか?

A.GR単体の判定基準内なら良しとする考え方と、単体の時間に0.1sを足して管理する例があります[20][18]。管理値0.5s以下で判定した記録もあり、現場や設備によって判断が分かれます[23]。

Q.GRが原因不明で動作したときは何を疑いますか?

A.接地工事の不適切・誘導障害・雷サージ、構外地絡によるもらい動作などが要因です[5]。ある例では、LBS二次側の絶縁抵抗と継電器試験が良好だったため、近隣の地絡によるもらい事故と推測しました[25]。再送電の判断は、現場の手順書と有資格者に従ってください。

Q.GRからDGRに替えるべきなのはどんな設備ですか?

A.構内の高圧ケーブルが長く対地静電容量が大きい設備では、電源側の地絡でGRがもらい動作するおそれがあります[1]。ある試算では、CVT100sqが124m以上で充電電流が200mA以上になるとされています[1]。

Q.不要になったGRはどう処置しますか?

A.GRの制御電源を切る方法と、遮断器へのトリップ線を外して絶縁する方法があります[19]。S1・S2をVT二次側から取っている場合、外した配線が短絡するとVTの焼損からPAS開放に至るおそれがあります[19]。作業手順は、現場の手順書と有資格者の判断に従ってください。

Q.DGRの結線図でY1・Y2はどこにつながりますか?

A.DGRのY1・Y2は、ZPD側の零相電圧変換器のY1・Y2とつなぎます[8]。DGRが複数台ある配線例では、ZPDのY1・Y2を親機へつなぎ、親機のM・Nを子機のM・Nへ渡します[11]。

Q.GRとDGRの接地はどこで取りますか?

A.GRはZCTのl端子の1点で接地します[11]。DGRはZPDのY2の1点で接地し、ZCTごとに接地すると多点接地になって不要動作の原因になるとされています[11]。

Q.ケーブルのシールド接地線はZCTに通すべきですか?

A.ZCTの位置とシールドの接地方法によって、検出できる範囲が変わります[14]。引込用ケーブルで負荷側の接地線をZCTにくぐらせるとケーブル地絡を検出できず、送りケーブルでkからlへ通すとケーブル地絡も保護対象になります[14][15]。通すかどうかと向きは、現場や設備によって判断が分かれます。

Q.DGRの制御電源と引き外し電源はどこから取りますか?

A.制御電源P1・P2もトリップ電源も、VT・電灯変圧器の二次側・直流電源装置のいずれかから取ります[13]。多くの場合、P1・P2はVT二次側から、S1・S2は変圧器二次側から取りますが、現場によって違います[9]。

Q.DGRの動作電流の判定基準はどのくらいですか?

A.動作電流は整定値の±10%が判定の幅で、0.2A整定なら0.18〜0.22Aです[20]。動作電圧は±25%を目安にしている例があります[4]。

Q.雷のあとにDGRが動作しました。故障ですか?

A.資料では、直撃でない誘導雷で構内に被害が無くDGRだけが不必要動作した場合は、継電器の故障ではないとしています[5]。一般に、雷サージで継電器や機器が損傷している場合もあるため、継電器試験と絶縁確認で切り分けてから判断してください。再送電は、現場の手順書と有資格者の判断で行ってください。

出典(このページのもとにした記事・動画)

本文の [番号] はこの一覧に対応しています。詳しい経緯や写真は、書いた技術者本人のサイトでお読みください。

  1. [1]GR 地絡継電器 原理、目的、試験方法、整定値、設置基準でんきメモ (memo-labo)
  2. [2]高圧電気機器文字記号対比表/佐近電気佐近電気管理事務所
  3. [3]地絡方向継電器 67 原理、目的、試験方法、整定値でんきメモ (memo-labo)
  4. [4]方向性地絡継電器用試験器 GCR-miniぽんぽんタイガー(YouTube) / 2021年12月10日
  5. [5]方向地絡継電器の事故・トラブルでんきメモ (memo-labo)
  6. [6]構内第1柱SOGの動作特性を調べてみました(GR編)Denkikanri3y's Blog / 2025年8月19日
  7. [7]とりあえずグリグリ回せとある電気管理の位相 / 2025年5月28日
  8. [8]零相電圧検出装置 ZPD(中性点非接地系統で各相の対地電圧を検出用コンデンサで分圧し監視)でんきメモ (memo-labo)
  9. [9]電流引き外し用補助継電器(電流トリップ補助箱)MGX/AOF-1Nでんきメモ (memo-labo)
  10. [10]GRとLBSの連動試験でトリップコイルが焼損する事故でんきメモ (memo-labo)
  11. [11]多点接地、循環電流による地絡継電器の誤動作でんきメモ (memo-labo) / 2013年1月1日
  12. [12]地絡継電器の誤動作(電磁誘導・静電誘導・しゃ断器三相投入不揃い)でんきメモ (memo-labo)
  13. [13]DGRの制御電源がVTからで引き外し電源が電灯トランス2次側からの理由でんきメモ (memo-labo)
  14. [14]ZCTとケーブルシールドの接地方法佐近電気管理事務所
  15. [15]ケーブルシースアースとZCTのくぐらせ方と保護範囲でんきメモ (memo-labo) / 2021年9月26日
  16. [16]モールドジスコンだった場合のケーブルシースアースとZCTのくぐらせ方と保護範囲でんきメモ (memo-labo)
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